レビュー
ヒトラー統治下で1500人のユダヤ人が潜伏生活を送りながら生き延びていたという事実を基に、役者が演じる実写パートと本人によるインタビューを交えた、一風変わった構成のドラマです。 こんな厳しい状況下においても優れた人格者は必ずいるもので、自らのリスクを顧みず、虐げられたユダヤの人々を匿いながら暮らしていた方がたくさんいたという事実は非常に感動的です。それを素直にドキュメンタリーとして見せてくれれば良かったのですが、本編の作りははっきり言って大失敗だと思います。 本人のインタビューが途中に挟まる為、彼らが生き残ったことは始まった瞬間に明白ですから、実写パートに対する盛大なネタバレをぶちかまされているようで熱が冷めます。また実写パートで役者が演ずるシーンを、後からインタビューで「あの時こうだった、こう感じた」と全て本人が説明してしまうので、映画につきものの想像する楽しさが微塵もありません。 あげく、実写パート中も役者と本人が延々と行動や心情をモノローグ調で説明。余韻も情緒も感じられません。申し訳ないですけれどせっかくの貴重な資料や題材が、作り手側の間違った采配で完全に死んでます。
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