レビュー
なつみ

なつみ

3 years ago

4.0


content

機動戦士ガンダムSEED

テレビ ・ 2002

平均 3.8

かなり名作でした…。 opだけ見て、ドロドロな人間の愛憎模様が描かれるのかなと敬遠していましたが、もっと深く濃厚で、しっかりとテーマ性のある物語だった。 「何と戦うのか?」 戦争という事象に深く切り込む投げかけがたくさんあった。 これまでガンダム作品をいくつか見てきて、正直、キャラクターが強烈に人間的で、あまり「好きなキャラクター」ができることが少なかった。 ただ、今作は珍しく、主人公がめっちゃ普通の良い子だったこともあり、入り込みやすかった。 ムウ大佐、ラクス、ミリアリアという推しもできた。 振り返ってみると、マリューさんもナタルさんも、サイもカガリもみんな好きだ。 すごく魅力的なキャラに溢れてた。 (個人的には、もうムウ大佐とマリューさんが幸せになってくれればそれでいいとさえ思ってました。) フレイとかいう分かりやすい嫌われ役、悪いお手本がいたのも良かった。 特に思い入れ深いのはミリアリア。 戦争という事象の中で、どこまでも純粋な一般人、普通の女の子であって、だからこそ、戦争を収束させる鍵が彼女の中にあったと思う。 普通の人間の思考として、当たり前にある「やられたらやり返す」という憎しみの連鎖を、彼女は止めた。(フレイのクズっぷりが良い仕事した。) それ自体は本当に小さなことだけど、これがバタフライエフェクターになって、ディアッカの心を変えた。そのことが、イザークたちザフトの若者へと繋がっていく。 ラクスの「何のために戦うのか?」という問いに向き合った者たちが、前に進めている。 最後まで気持ち悪かったのは、この「コーディネーター」vs「ナチュラル」という争いの構図。 これ、本当に初歩の初歩に立ち返って突き詰めてみると、泣けてくるほど、死ぬほどくだらない戦争だな、と思う。 こんなにくだらないのに、強すぎる憎しみに曇ってしまった思考は止められず、繰り返される悲劇。 この世界では、下手な大人より、子供たちの方がよっぽどしっかりと本質を捉えていて、戦争の甲斐なさがはっきりと描かれていたと思う。 いや、でも、みんな自分のことになると、分からなくなるんだよね…というのもわかる。 クルーゼの仮面の意味もすごく切なかった。 そして、see-sawの曲が素晴らしすぎるわ…!! 終盤の引き場面→ED導入の構成、強し。 最近のアニメでも、これを取り入れてる作品は名作が多い気がする。