レビュー
恐ろしく退屈な映画だった。 映画的な起伏が少ないという理由もあるが、主人公に全く共感できなかったのが、最も大きな理由だ。 天才の母親はエラい・・という観点から製作された映画であろうが、正直、どこがえらいのだろうか?・・というより、えらく描かれていない。 この映画を観る限り、イサム・ノグチに最も芸術的な影響を与えたのは、大地康雄扮する大工の棟梁である。 また、主人公が生き生きと自活しているところなど全く描写されず、自身の母親、息子の父、その友人、弟子、小泉八雲の妻、さらには自分の旧友、大学の教授、最終的には自分の息子などのツテを頼って、転々としている。それでいて、気位ばかり高い・・みたいな描かれ方だ。 恐らく、本当のレオニーは、こうではなかったのだと思う。柔軟に社会に溶け込む大らかさがあったはずだ。例えば、日本で生活しているのに全く日本語を憶えようとしない・・というのも、本当だったのだろうか? 監督や脚本も女性により、さらにフェミニズムが基調の映画であるのに、この妙な描かれ方は、「意外や意外」という他無い。
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