
なつみ
5 years ago
記憶の夜
平均 3.5
引越した家に入ってはいけない謎の一室がある…とか、程よく不気味なシチュエーション作りがうまく、冒頭から引き込まれました。 兄の失踪や異変と、謎の部屋、そして謎の記憶…。 見ているこちら側には、どう推理しようとしても説明ができず、繋がらない。そのもどかしさが、後半、どんどんと繋がっていくスピード感が面白かったです。 なぜ、どんな意味があって、主人公の周りでこのようなことが起こるのか、後半になるまで全くつかめません。 それどころか、主人公の精神疾患という設定が、これまた絶妙にこちらの推理をかき乱してきます。 もしかしたら主人公の妄想なのか…、それとも現実なのか…、現実だとしたら何故…、ちゃんと、それらの答えに繋がるヒントも散りばめられています。 最後はバラバラだった謎の点と点があまりにうまくつながりすぎて、ちょっとフィクションみが強くなり過ぎた感もありますが、全ての事象が、間接的にでもきちんと説明されている作り、とても好感がもてました。 最初と 最後の、夢のように幸せな過去のシーンの色彩が、太陽の日差しに包まれて、あまりにも鮮やかで、本当に胸が締め付けられました。