レビュー
何故か日本人が好きな「ダメ男」、それでもアメリカ映画のようにラストにはヒーローになれればまだ映画的なのだが、そうでもない男の顛末を散文的に綴った映画だ。したがって、全く目新しいところが無いが、「なまはげ」でテーマを固めてオール秋田ロケというところが少し変わっているな・・といったところだと思う。 何故秋田なのかというと、監督、脚本の佐藤快磨が秋田出身だからで、このような才ある新人を世に出すためなら・・みたいな郷土関係者の力添えもあるのは当然で、そうなると背景もやたらとご当地的になる。この映画もシロクマが売りの水族館やら、ババヘラなるおばちゃんに限定された販売員による氷菓などの、ローカル過ぎて何のことやら・・・みたいなちょっと無駄な場面も多い。また、秋田市の繁華街「川反」と男鹿市では、車で40分ほどかかる距離であるのは確かで、ここをごまかしている感じはちょっといただけないと思った。 ただ、場面構成や、シュールだがリアルな会話、カット割りの仕方などは何となく洗練された感じがある。この監督、次回作は定評のある人の緻密な脚本で・・・と期待したい。
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