レビュー
レビュー
star3.5
トランスジェンダーのリンコとマキオ、トモとの家族愛の中に、特にリンコと少女との複雑な“親子愛”を描いたヒューマンドラマ。 性同一性障害に対しての狭い見方、広い見方を最小限の人間関係を通して描いている。手術の露骨な話をトモに聞かせていたり、性同一性障害の人達の未知な部分を否定的に描く事なく、穏やかに表現している。 トモの周りにはリンコと、トモの同級生、2人の性同一性障害が登場する。そのどちらも、その障害に悩み、苦しむが、リンコがそんな時に編み物をする事で“心を平らにする”事をトモに教える。これがこの映画の大きなポイントで、リンコがこの映画で1番辛い局面を乗り越える為に最後に行ったのもやはり編み物だった。 思えば性同一性障害を抱えていることで、生まれた頃から人の何倍も悩んで苦しんだ過去があり、だからこそ人の心の痛みを理解できるリンコは、マキオの言う“心が美しい”。そんなメッセージを伝えている映画だと思う。
60