レビュー
快楽殺人犯が時効成立後に真相を告白するというショッキングな題材を扱いながらも、二転三転し事態が混迷を極めていく様子をスリリングに描き、それと同時に「外見至上主義」とも揶揄される「見た目が良ければ何でもOK」な韓国の病理にも触れた実に見所の多い一作です。 もちろん終盤の展開は大方の予想を裏切るものではない単調などんでん返しで、この点は残念に思いましたが、主人公の抱えてきた深い悲しみと怒りが実を結ぶまでを追った物語なのだと考えれば、充分納得できる締めくくりでしょう。 また、何よりも本作は激しいカーチェイスを織り混ぜたアクションの出来映えが素晴らしく、緊張感を保ちながら静かなトーンで進んできたストーリーがこの瞬間に突如爆発して加速し、まさに韓国映画ならではの醍醐味を味わうことができます。 今年の夏には新進気鋭の入江悠監督のもと殺人犯役に藤原竜也、刑事役に伊藤英明のキャスティングで製作された日本版リメイクが公開予定です。果たしてオリジナルに並ぶことができるのか、見物です。
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