レビュー
レビュー
star3.0
「“思ってたのと違う”という悲劇」 事故の後遺症によって失明していたジーナ(ブレイク・ライブリー)は、角膜を移植する手術によって右目の視力が回復するのですが、それで世界が拡がって元来持っていたアクティブさを発揮しだしたことで夫のジェームズ(ジェイソン・クラーク)は焦り出す...というお話です。目が見えないことはそのまま「恋は盲目」であることのメタファーであり、ふと我にかえったときに相手がどう映るのか。そして自分はどう変わるのかといった、誰もが通る局面を描いていると思います。この夫婦は、その「思ってたのと違った」を乗り越えられなかったんですね... ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 一言で「愛」といっても、それは純粋な思いやりもあれば、支配欲・性欲などさまざまな要素の集合体であり、それらのパーセンテージがどういう割合なのか人によって、場合によって違ってくるのだと思います。ジェームズの耽溺していた愛は支配欲成分がだいぶ多めで、クズな描写もたくさん見られました。彼の行動はやはり誉められたものではないけれど、たとえば好きなアーティストの新譜が好みではなく「昔のほうがよかった...」などとのたまうファン心理もそれに似たようなものだったりしますからね... 悪し様に非難しきれるほどわたしは出来た人間じゃないな...と、なんとも居心地の悪い気分にさせられます(笑) 人間同士とは、ままならないですねぇ... 妊娠にまつわるすれ違いもいたたまれない。 決して後味はよくないですが、苦い夫婦のドラマとして楽しめました。 2018年日本公開。監督は「007/慰めの報酬」「ワールド・ウォーZ」「プーと大人になった僕」などのマーク・フォースター。
40