レビュー
一生懸命やってることに無駄なことなんてないと強く思った。ボロ泣き。 ALSを発症したケイト(ヒラリー・スワンク)の介護のために雇われたベック(エミー・ロッサム)は、歌いたいのに人前で歌う勇気がなく、大学の教授との不倫や一晩だけの関係を繰り返したりしていた。雇われたすぐは料理もまともにできなかったのに、徐々に変化して行く。 ケイトの旦那エヴァン(ジョシュ・デュアメル)の気持ちもわからなくないが、夫婦なら強く支えて欲しかった。対照的に同じALSのマリリンの旦那さんは本当に素敵な人だった。同じ時間を過ごすなら、やり過ごすより味わいたい。 ベックもケイトもお互いを支え合ってたんだと思う。人との出会いは思いがけなく自分を素直にさせてくれたり、頑張らせてくれたりする。「you're not you 」という原題もよくわかる。こう見られたいという自分を演じてしまうことは誰しもある。でもそれはあなたではない。本来の自分が善人とは限らないけど、少なくとも演じている自分に違和感を持ちながら生きるくらいなら、曝け出した方が楽かもしれない。 ケイトは病気について受け入れている。それが出来るだけでも物凄いことだ。マリリンの旦那さんがALSになって以降の方が結婚生活の中で最高に幸せだと言っていた。旦那さんにそう言われる奥さんは本当に幸せだ。どんな死に方をするか厳密には選べないが、幸せな気持ちで死ねたら最高だ。 とにかく後半30分は泣き倒した。ケイトに関わるそれぞれの人の気持ちが、痛いほど入ってきて、嗚咽するくらい感情移入してしまった。「サヨナラの代わりに」と言う邦題も私は好きだな。
いいね 2コメント 0


    • 出典
    • サービス利用規約
    • プライバシーポリシー
    • 会社案内
    • © 2024 by WATCHA, Inc. All rights reserved.