
くらっしゃあ
5 years ago

リング
平均 3.2
★死ぬまでに観たい映画1001本《第4版》選出★ 【私的ホラー・オカルト映画30選】 ◇本当に怖かった映画③◇ 本当に怖かった映画、外国映画では『エクソシスト』『エルム街の悪夢』。で、日本映画ではというと、やはり『リング』だ。 本作はまず何と言っても、これは原作者、鈴木光司の功績だが、 “観た者が7日後に死ぬ呪いのビデオ” という設定がエポックメイキングだった。 ただ、原作小説は純然たるホラーではなく、強いて言うならサイエンス・ホラーという趣き(『らせん』『ループ』と続くにつれ、最後は完全にSFになる)で、貞子も実体として出現しない。それが、原作を元に脚本化した高橋洋、そして中田秀夫監督の手腕が見事に融合した結果、いかにも日本的な恐怖映画に姿を変えている。 初めて観た時は、特に序盤の “押入れの中の智子(竹内結子)の死に顔” の恐ろしさに引きづられつつ、一件落着かと気を抜きかけたところでの “貞子出現からの睨め付ける憎悪の目” に本当に恐怖を感じた。ただ、これはどちらかというと視覚的な怖さで、精神的にうすら怖さを感じたのがラストシーン。貞子の呪いを解く方法に思い至った松嶋菜々子演じる主人公浅川が、呪いのビデオを観てしまった(智子に観せられた)息子のために取る行動に、何とも暗澹たる気分になった。 原作では男である浅川を女に変えた理由が、この場面のためなのかどうかはわからないが、少なくとも、ここは父親よりも圧倒的に母親だと思える。 そして、このラストシーンだからこそ、私の中で『リング』は本当に怖かった映画として色褪せることなく残り続けているのだと思っている。