レビュー
てる

てる

2 years ago

4.5


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白鯨

映画 ・ 1956

平均 3.1

※ネタバレあり エイハブ船長を演じるグレゴリー・ペックが格好良すぎる。彫りが深く勇ましい横顔がまるで彫像のようであった。 よく陽に焼けた黒い肌、逞しい上半身、高い鼻に目を通る傷、射るような鋭い眼光。彼が画面に出ると全く違った映画に見える。アニメーションの世界から抜け出してきたような現実離れしたヴィジュアルをしていた。 でも、グレゴリー・ペックの配役が悪評だったようだ。原作を読んだことはないが、どうにも格好良すぎたようだ。確かに、私は老人だみたいなセリフがあった。どう見ても老人ではないし、それどころか若く屈強な男にしか見えない。 グレゴリー・ペックのおかげで白鯨がより強く際立ったし、彼の芝居のおかげで大スペクタクル作品に成り上がっているように見えた。 苦言を述べるのであれば、終わり方があっさりしすぎ。あんなにも期待させておいて、そんなことあります? 魔法の銛はどうなったん? エイハブ船長があんなりあっさり死ぬなんて想像もしてなかった。やっぱり白鯨は只者ではないていう終わり方だった。 どうせなら『ジョーズ』みたいに何か別の武器やら策を練って、討ち取ってほしかった。多くの犠牲を出したが、辛うじて討ち果たしたみたいな。 まぁエイハブ船長が命を懸けても捕まえることが出来なかった白鯨が、その後あっさり捕まえても後味悪いしね。誰も討ち果たすことが叶わないからこそ伝説として語り継がれるわけだし、神話の化物みたいな存在ってことだよね。 いずれにしろ海の上の大冒険でワクワクした。特撮を用いた撮影で、まさに大スペクタクルだった。 子どもに見せるには、やや怖すぎるかもしれない。だが大人向けの特撮としては上質だ。大人向けのディズニー映画を観ているようでとても楽しめた。 古い作品ではあるが、今でもその輝きは色褪せない。この当時の作品でないと出せない味がある。中々面白い作品であった。