レビュー
【オマセ少女の無条件な可愛さ】 午前十時の映画祭にて。詐欺師の男と9歳の少女が、時にぶつかり合い時に協力しながら、互いの絆を深めていくロードムービー。『ギフテッド』に通じる、オマセ少女の無条件な可愛さの原点を見る映画。 ◆ 主演を務めたライアン・オニールとテイタム・オニールは実の親子。1973年の第46回アカデミー賞ではテータム・オニールが史上最年少で助演女優賞を受賞。この記録は今でも破られていない。 原作はジョー・デヴィッド・ブラウンの小説『アディ・プレイ』。監督はピーター・ボグダノヴィッチ。 ◆ アディ(テイタム・オニール)のオマセっぷりがかわいい。どの映画でもそうだけど、オトナを負かせてしまう子供って、無条件にかわいいし、2時間見れる。最近で言うと『ギフテッド』『明日は最高のはじまり』のような、オマセで頭も切れる女の子の無条件な可愛さ、それに圧倒される大人の刹那、それが終始楽しめる、映画の原点みたいなものがこの映画にある気がした。 特に、アディがお金を隠した場所が分かるシーンや、序盤のモーズ(ライアン・オニール)と協働していくシーンはとても可愛らしい。 2人は全く赤の他人から始まり、ケンカからスタートするのだけど、次第に心を通わせ、認め合っていく様が心地いい。“200ドル”をキーワードにして、エンドに繋がっていく映画の軸もとても分かりやすい。映画の基礎がしっかりしていると思う。 全体的にも、当時ならではのレコードプレイヤーで聞くような音調のBGMが多用されていて、なんだか音を聞いているだけでも心地いい。 保安官から逃げて回るシーンも、思ったよりもハラハラさせられる。ほんわかした癒し系映画かと思いきや、割とそんなドキドキするシーンもあって、いいアクセントになっていると思う。
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