
BLOOM

アダプテーション
平均 3.1
この作品にジャンルを付けるとしたら、何がいいだろう。ミステリー?確かにそんな気もする。コメディー?何度も笑わされたな。うまく適合するジャンルが見つからない。そんな斬新なでミステリアスなあらすじは以下の通り。 『マルコヴィッチの穴』で成功を収めた脚本家チャーリー・カウフマン(ニコラス・ケイジ)は、次回作としてスーザンのベストセラー「蘭に魅せられた男」の脚色を依頼される。いわゆるハリウッド映画と呼ばれる大衆映画とは離れた斬新なストーリーを求めるチャーリーだが、アイデアが浮かばずたちまち行き詰まる。一方、チャーリーと正反対の性格をした双子の弟ドナルド(ケイジ二役)も脚本家を目指し、ハリウッド映画で成功した先生の養成セミナーを受けていた。彼の指南を受けてドナルドが完成させた脚本はお約束だらけのものだったのだが、傑作との評価を受けてしまう。その話を聞いていっそう脚本が進まないチャーリー。製作会社からは、ひっきりなしに原稿の催促の電話がかかってくる。そんな煮詰まった彼と共に、事態は意外な方向へと進みだした…。 アダプテーションという言葉が持つ、その時の事情・環境に合うように存在するという“順応”の意味と小説などを映画などの脚本にしたてる“脚色”の意味を巧みに劇中でリンクさせている。加えて、ただ原作を脚色した映画という訳ではなく、脚色する脚本家自体を主人公に仕立て彼の原稿と共にストーリーが進んでいく展開も面白い。また、劇中に双子の弟が登場するが、実際のところ彼は存在せずチャーリーのもう一つの人格だとでも言いたいのだろう。何かに行き詰まった時、もう一人の自分がひょっこり現れてそのピンチを救ってくれる、そんな妄想は誰しも抱くものだ。このレビューも僕が寝ている間にもう一人の僕が書いていてくれたらな…。(04/02/21)