レビュー
キキがコナンで、コナンっぽい眼鏡が新一。 今まで何度も地上波放送されているジブリ屈指の人気作品だが、この度ようやく初鑑賞した。 「ナウシカ」や「千と千尋」のような、壮大な世界観を持つファンタジーではなく、日常生活の中に魔法というアクセントを加えた物語。「トトロ」や「紅の豚」といい、こういう作品にこそ、ジブリの本領が真発揮されるのではないかと個人的に思っている。 派手なアクションや号泣するような名場面はないが、全編を通して、楽しさ、切なさ、懐かしさなど、色々な心情が胸を踊り、ほのぼの、しみじみしながら鑑賞した。 悪役もいないが、ヒーローもいない。決して美化されることない等身大の登場人物たちが、生き生きと生活する様子が描かれる。「このパイきらい」のくだりは、ほんとに人間描写が巧みですごい。 超有名な主題歌は、映画のずっと昔に創られた曲なのに、まるで作品用に書き下ろされたかのよう。後で知ったんですけど、パヤオがユーミンのファンだったんですね。 大人になってから観返すとまた別の発見があるような、一生楽しめる作品だと思います。 ジブリにはもっと壮大な作風を望む人が多いかもしれないが、自分はこういうの大好き。 パヤオという狂った人間から、こういう人情味溢れる作品が生まれるんだから、映画って面白いですね。
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