レビュー
今回のレビューを書くにあたって原作の方も読ませてもらったのですが、映画版と比べてもさしたる大きな改編はなく、何だか漫画の方すら「つまんない内容だな」というのが率直な感想です。 クールなヴィランと呼べるほど存在感も魅力もないですし、人の心を自由自在に操れる非科学的なその能力が現代を舞台にしたストーリーに対して浮きまくりで違和感を覚えます。 加えてウソブキが、自分の都合で勝手に作ったルールでできてる世界観の中から1歩も外に出ていかない為に、閉塞感が尋常ではなく映画のテンポが悪い。唯一突破口となりお話に起伏をもたらすべき多田刑事も、終始手のひらの上で転がされてる感じで、何のために「操られない」設定があるのかわからないです。 中でも最悪なのが最初から最後まで同じ話を繰り返し続けている目も当てられない話運びでしょう。いくらウソブキのキャラクターを描くためとはいえ、同じ結末のオムニバスを3連発する必要はどこにもないですし、本筋の爆弾テロ話に関しても延々と沢尻エリカが「殺すべきか正義を重んじるべきか」と悩み続けるだけで、退屈極まりないです。 あと、世界中探したって真野恵梨奈みたいな可愛い風俗嬢どこにもいないわ!白石晃士監督の貴重な才能が大衆映画によって食い潰された、残念すぎる一作です。
いいね 9コメント 2


    • 出典
    • サービス利用規約
    • プライバシーポリシー
    • 会社案内
    • © 2024 by WATCHA, Inc. All rights reserved.