レビュー
ソーとハルク以外のアベンジャーズは勢揃い、それぞれのアベンジャーズの名レギュラーも出演、さらに新生スパイダーマン(これに関しては自分の気持ちを後述)やブラックパンサーなどの単独公開を控えるヒーロー達も顔見せ程度ではなくバッチリ活躍していて、総勢12人いるマーベル超人をそれぞれ余すことなく見せ場をふんだんに作っている。蚊帳の外においてけぼりなヒーローは1人もいない。それでいてマーベルにしては重い骨太なシリアスストーリーなのがまた素晴らしい。アベンジャーズ2.5と比喩で言ってる人が多いのも頷ける。自分としては観た後の興奮冷めやらぬ状態で言うならアベンジャーズ以上とも感じられると言っちゃっても良いんじゃないかな。 キャップとアイアンマンが対立するのが今回1番の目玉として予告でも謳ってたが、どうせしょうもない理由でちょちょいと戦って簡単に和解するんだろ、とぐらい思ってたんだが、結構ガチな理由でバーサスの形にしているのに驚く。終盤ではあるサプライズでスタークVSキャップと親友バッキーになるんだが、これは仕方ないと思うぐらいのガチ勝負で切なかった。詳しいコトはネタバレなんで言えないが、キャップの盾を開発したのがトニーの父親な皮肉が決着した時の物悲しさを漂わせている、悲哀の幕引きで終わるのもマーベル作品では珍しい。 自分は今まで断然キャップ派だったんだが、今回はトニー側に付きたい気持ちになるぐらい、トニーに同情するエピソードがあるのがまたなんとも。国連下に置かれるコトを選ぶのも自身のトラブルメイカーぶりを省みての決断なのも分かるしなー。逆にキャップの心情が分からんでもないけど冷静さにかけてるよと思いながら観ていた。感情移入しまくってたんだな。 他にもヴィジョンがAIらしからぬコトをやってしまったり、対立の戦いで後遺症が残るケガを受けてしまった人もいたり、挙句の果てには刑務所にブチ込まれたりする。重さが後にも引きずるストーリーにはちょっと面食らった。 コメディ色もあり、ど派手なバトルは言わずもがなかといって重くなりすぎず、小ネタも色々と仕込んでいたり、アクションもそんじょそこらで起きる。何やってるのか分からないぐらい早い肉弾戦もたまにはあるが、まあ勢いってコトで。まずヴィジョンが前作のままの姿で急に出て来たのはちょっとビビった。そのヴィジョン、ワンダに足止め食らうぐらいのポテンシャルになってるのは、人間らしさが徐々に出てきているコトの表れか。この2人のやり取りでニヤニヤした。 自分は「マーベル・シネマティック・ユニバース」作品はハルク以外全部観たんだが、一見さんはこれ理解できないんじゃないのかと感じる。少なくとも直前にアベンジャーズ2、キャプテンアメリカ2作ぐらいは見ておかないとワケ分からないんじゃないだろうか。その3作を観てもまだ付いていけるかどうか心配になるくらい、登場人物が多い。完全にターゲットをマーベル作品視聴済みな層へとシフトしているのは潔ささえ感じる。 自分はやっぱりマーベル作品が好きだと改めて実感できる一品だった。早くもこの続きのストーリーが観たい気持ちになっているよ。
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