レビュー
hanako

hanako

3 years ago

4.5


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怪物

映画 ・ 2023

平均 3.9

2023/6/7 @tohoシネマズ池袋 すごかった。 何を言ってもネタバレになる気がするので、何も前情報を入れずに堪能していただきたい。 ◆ この前の日本アカデミー賞主演女優賞の安藤サクラさんのスピーチ(ぜひyoutubeでご覧あれ)、『もう俳優を辞めようと思っていた。撮影と育児の両立はまだ出来ない。でも家族で協力して頑張る』というやつを号泣しながら観ていた私。 この映画観終わって、サクラさん俳優続けてくれて本当にありがとうという気持ち。シングルマザー役なのだけど、子供に向ける温かい視線や教師に向ける怒りが…。すごい女優。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆【以下ネタバレ含む】 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 『怪物だーれだ』のキャッチコピーから、大半の人はこの映画のどこに怪物がいるのか、探しながら見ると思うんです(かく言う私も)。そして途中で答えを見失って、唖然とするんです。エンドロールが流れている間、泣くでもなく、ものすごく静かな空間で、ただただ観客が唖然としてました。 人の先入観や思考をうまいことトリックとして使ってるなと。都合のよいエビデンスだけ集めて、決めつけて、ストーリーを組み立ててしまう人間の脳。そこに本物の怪物がいますね。(メディアの大罪問題も描かれていた) ◆ 子役の2人の男の子達の眼差しがまっすぐで本当に綺麗でした。 特に依里役の子は…もはや恐ろしかった。 湊の髪をフワッと撫でる仕草や、湊をハグして『大丈夫、僕もそういうことあるよ』と言うシーン。包容力と色気みたいなものが溢れていて、本当に恐ろしい子でした。 ◆ 私はどうしても男の子ママとして安藤サクラ視点で観てしまうのだけど、子供ってすごいですね。うちの子もあと5年足らずで5年生になりますが、あと5年でここまで親と子供は別世界に行ってしまうの?!というのが切なく、日々を大切にしようと痛感。子供だって他人だものね。 湊が唯一心安らぐあの秘密基地に、依里ではなく先に母親が入ってきてしまったときの湊の絶望の表情が忘れられない。 ◆ 1番守りたかった息子を母親の何気ない言葉が追い詰めてて、加害者だと思っていたはずの教師は息子の嘘によって社会的に抹殺された被害者で、最大の怪物だと思っていた校長が息子を救っていた。この構造すごいですよね…よくこの設定思い付くな。 もう一回観たい!二回観ないと理解出来ない系映画ではなく、無数に散りばめられた伏線がきちんと回収されて全部繋がる構造だけど、もっと仕掛けられてたんじゃないか?!と隠れミッキーを探す気持ちでまた観たい。 ◆ ◆ ◆ (2回目)2024/5/11 結末を知ってると、もう映画冒頭から涙ぐんでしまう。 特に男の子育ててるママだと身につまされるというか…