レビュー
前作から続けて観賞。 より人間界に深く根付こうとする「寄生獣」達相手に主人公が戦っていくわけですが、ただのアクション映画ではなく、「種」と「個」というものがどういうものかを考えさせられる哲学的な映画です。 自分の種を守るために他の種を殺す。 正直、寄生獣たちの言っていることは至極真っ当ではあります。 自然界において異質なのはあくまで人間なのでしょう。 「私たちをいじめるな」 これがもし、寄生獣からではなく、現実に地球にいる他の種から発せられた言葉だったとしたらどうなのでしょうか。 寄生獣側の自分勝手な言葉には思えなくなってきます。 しかし、人間はそんな「種」の本能だけで生きているわけではありません。 主人公が寄生獣を焼却炉に落とすシーンに言った言葉。 「それでも 俺たちは 人間は それでも生きていきたいんだよ」 合理的に考えた末、それが不合理であっても、人間が人間を殺したいと本能的に思っていても、それでも生きていきたいから。 人間の弱さと強さが同時に感じられる言葉だと思います。 最後に、深津絵里さんの演技がとても素晴らしかったです。 特に、自然に溢れ出た笑顔ながら、寄生獣の不自然な笑顔になってしまうという矛盾を完全に再現したシーンは感動しました。 徐々に子供に対して温かい感情を持っていく様も素晴らしかったです。
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