レビュー
こじま

こじま

5 years ago

5.0


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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

映画 ・ 1997

平均 3.9

ずっと観たくて、でも絶対に良いんだろうから、観る気になれず(不思議な選択 笑)。きっと、とてつもなく観たくなる、いわば心のダウジング的な、ときが来るという予感でとっておいた(ような気がする)作品。 泣いた。最高でした。またもや、観ずに取っておいた「とっておき」が1つ減って寂しい気持ちになるほどに。 ウィルとショーンが互いに心を開き、お互いが、“仕事”(=社会が押し付けてくる尺度を換喩)ではなく“彼女”(=心が求める本当の自分であれるものを換喩)を選び、本来の人生に旅立つ物語。換喩の手紙がウィルとショーンらしくて泣けるし心暖まるし、最高!洒落てるなぁ。素敵だ。 凄惨な虐待を受け心を閉ざした天才。天才がゆえに大人から恐れられ虐待されたり、遠ざけられる。“尺度”で生きる人間≒いわゆる社会の言う成功をしている人間であればあるほど脅威に感じ、傷つける。 そんな社会で生きてきた青年がカウンセラーのおかげで心を開くという、一見するとよくあるテーマで、ルソーのエミールそのものを表現した作品。 エミールの中で言う「通過儀礼」、ウィルが21歳を迎えるにあたって、通過儀礼をシェーンとチャッキー、そしてスカイラーがしてくれた物語。プレゼントされたボロボロの車がその象徴になっている。 しかも、先に概念ばかりを知ってしまった(天才がゆえの不幸)ウィルに、子供からやり直しを一緒に向き合ってくれたシェーンはじめ親友と恋人たち。 ルソーいわく、 「子供が最低限の言葉だけを学び、生きていると心の変化が置きたとき(恋愛、性など)それを言い表せず困り、その後で概念でそれが何であるかを知ったときに、概念を知る。 世界には目に見えない大切なもの、愛や友情、悲しみなどを本当の意味で知れると。目に見えないものにこそ大切なものがあると知って、大人になる。大人とは能動的に生き文化を形成していく存在。」 まさにこの物語そのものだ!既にまた観たくなってます。最高! ※ちなみに、ウィルの天才。ウィルにとって「子供」とは、大人から忌み嫌われる存在。必死になって子供をやめるために、本から知識(概念)を貪り学んだ。いわば命がけの学習が天才(に見える)を生んだのだと。完全に私見です。こんな想像も映画の楽しみの1つだなぁ。