レビュー
コウキマン

コウキマン

4 years ago

3.5


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君が生きた証

映画 ・ 2014

平均 3.8

2021.9.23.072 ネタバレあり ある日サムは、自分の仕事の成功を祝うため、大学生の息子のジョシュを「学校をサボって来い」と呼び出す。サムは店で待っているがなかなか来ないジョシュ。すると店のテレビで、ジョシュが通う大学で銃乱射事件が起きたことを報じていた。ジョシュはその事件のため死亡。サムは立ち直れずボートで堕落した生活を送るようになる。そんななかサムは遺品の中から、ジョシュが作った曲が収録されたCDを見つける。サムはその曲を自分で弾いて、自分で歌い、息子が何を考え何を感じていたのかを知ろうとする。 サムがライブバーでその曲を披露すると、クエンティンという若者がそれを絶賛し、一緒に演ろうと誘ってくる。はじめは断っていたサムも、次第にクエンティンとジョシュを重ね始め、一緒に歌うことになる。やがてドラムやベースも加わり、バンドは人気を博していく。 さらにネタバレ ある日ジョシュの恋人だった娘に「息子の曲で拍手を浴びて幸せなの?この恥知らず」と罵られる。バンドにはイベント出演依頼が来て、喜ぶメンバーとは対称に悩むサム。サムが息子の墓参りに行くことで明かされるのだが、ジョシュは銃乱射事件の被害者ではなく、なんと加害者だったのだ(伏線はあったけど)。イベント出演を決意するサムだが、イベント当日にジョシュの元恋人がメンバーに真相を話し、その場でバンドは解散。 息子が起こした事件から目を反らし続けたサムが、ようやく事件と被害者たちを直視する。 自分の過ちではないとはいえ、十字架を背負い続けるのは苦しいことだろうな。逃げたくなるのも無理はない。息子への償い、供養のつもりでやってた音楽も、結局は仲間を傷付けてしまったわけで。最後は例のバーで、銃乱射事件の犯人の父であることをカミングアウトし、息子が作った曲を歌うシーンで終わり。ジョシュが、バンドメンバーと活動している空想はちょっとジワリとくる。なんとも言えない余韻が残る映画だった。 「ジョシュは(殺人犯だけど)俺の息子だ」と涙を流すサムに、楽器屋の主人が「お前の息子が殺したのも、誰かの息子や娘だ」と返すシーンが、なんともやるせない。 《メモ》 クエンティン役のアントン・イェルチン。いい俳優さんだな、とちょっと調べてみたが、難病を抱えつつも、俳優業のみならず、音楽や写真などで芸術的な才能を発揮していたらしい。なんと27歳のときに亡くなったそうだ。なんでも車のギアをニュートラルにしたまま家の門を閉めていて、動き出した車に挟まれてしまったのだとか。なんとも残念。南無。 ドキュメンタリー映画があるそうだから観てみようかな。