
ジュネ

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒
平均 3.3
直近で劇場公開・配信された新作をレビュー、今回取り上げるのは毎回凄まじいクオリティで見るものを驚かせる、スタジオライカのアニメーション『ミッシング・リンク』。 ------------------------------------------------------------ 全編コマ送りで撮影したとは思えないアニメーション表現の豊かさに、驚愕すること間違いなしの1本で、作品を作る度に進化を遂げているスタジオライカの技術力には感服しました。キャラクターの滑らかな動きはもちろんのこと、舞い散る雪や流れゆく川面など、あらゆる背景にも一切妥協を許さない力の入れようです。ところが本作、ライカ史上最大の大赤字(なんと百億円)を捻出してしまい、もしかすると次回作の製作が危ういかもしれない状況なんですね。 ------------------------------------------------------------ これは見て頂くと分かるのですが、ストーリーにあまりにも華がなく地味で単調の一言です。ライカ作品はどちらかと言えば「大人向け」「玄人好み」ではあるものの、今回は主人公が性格の悪い中年のオジサンとブサイクな原人という攻めっぷり。お世辞にも子どもの興味をひくビジュアルとは言いがたいですし、大人の私が見ても彼らを好きになれるかと言われると…正直微妙なところでした。 ------------------------------------------------------------ プロットとしては、偏屈な主人公がついには自らの偏見を捨て去り人として成長する、実に単純なお話なんですけど、二人の間にこれまでとは違う絆を感じさせるような印象的なイベントが少ないと思います。ましてや最後の最後まで自分から一歩踏み出してリンクに歩み寄るのではなく、人に言われて気付く有り様では「改心した」と納得し辛いでしょう。少々決め手に欠ける風変わりな1本かもしれません。