レビュー
トニー・レオンとアラン・マック監督が『インファナルアフェア』の時と同じくタッグを組んだサスペンス。今回トニー・レオンは盲目ゆえに超人的な聴覚を手にし、共産党に雇われる暗号傍受手を演じます。 共産党と国民党の謀略戦を期待していた私としては、中盤までのメロドラマ的展開に退屈してしまい、目も見えないのに次から次に美人ばかりに好かれる主人公に「都合のよいサクセスストーリー」を感じてしまって、どうにもノリ切れませんでした。 ところがそれすらも後の大きな波乱へと影響する1つの前置きに過ぎなかったのだと知ると、やはりアラン・マック監督は只者ではないと思い知る羽目になりましたね。主人公に贖えない重い枷を背負わせ、ドラマティックな人生を歩ませる「ストーリーテリング力」が人並み以上で、今回も観賞後の余韻がなかなか消えなかったです。 『盗聴犯』シリーズを見たときも思ったのですが、主人公をどうやったらここまで上手くいたぶれるんだろう…と監督のドS振りには脱帽するばかりです。
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