レビュー
【泊まりたくなる映画】 終始犯人を推理しながら見てしまうドキドキ感。ラスト30分、意外な犯人の発覚から怒涛の伏線網一気回収で、まるで光速の129分。おもてなしの精神満載、こんなホテルがあったらぜひ泊まってみナイト。 ◆トリビア ○東野圭吾は原作の時点で新田のキャラクターを木村拓哉でイメージして書いた。(https://www.asahi.com/ads/masqueradehotel/) ○本作の主なロケ地は東京都中央区のロイヤルパークホテル。(https://travel-noted.jp/posts/28364) ◆概要 「マスカレード」シリーズ第2作。 原作:東野圭吾「マスカレード・ホテル」 監督:「HERO」鈴木雅之(前作から続投) 出演:木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世、石川恋、中村アン、田中みな実、石黒賢、沢村一樹、勝村政信、木村佳乃、麻生久美子、高岡早紀、博多華丸、鶴見辰吾、石橋凌、渡部篤郎 ◆ストーリー 殺人事件の犯人が、大みそかにホテル・コルテシア東京で開催されるカウントダウンパーティ「マスカレード・ナイト」に現れるというファクスが警察に届いた。パーティ当日、捜査のため再びフロントクラークとしてホテルに潜入した警視庁捜査一課の刑事・新田浩介は、コンシェルジュに昇進した山岸尚美の協力を得て捜査を進めていくが… ◆ドキドキ感 前作同様、次から次へと登場する客に見ているこちらもまるで捜査官気分。新田と同じ“疑いの目”で映画を見てしまう。(あそこまで眉間のシワはないけど笑)前作とは違い、タイムリミットがある中での潜入捜査である本作は、より緊張感が増して、映画への没入感が増していたと思う。 ◆ ◆以下ネタバレレビュー ◆ ◆伏線回収 なぜ山岸が遅れた時計をつけていたのか。そして「ここだけは静かなんですね」と語った仲根の意図。さらには今回新田がタンゴを習っていた意味。全てが一気に回収されていくラスト30分は圧巻。曽野や貝塚が犯人とどういう関わりなのか、犯人がそもそもどんな理由で今回の事件を引き起こしたのか。双子×性差、さらに大晦日の誕生日やセカンドレイプでの警察への怨恨と、まあよくあそこまで話を発想できるものだと驚いた。ただし、“この人は犯人じゃない”と思わせて…のパターンという意味では前作同様だったので、その意味でサスペンスとしては少し残念。 ◆見え隠れ 仲根への尋問の際、落涙する仲根にハンカチを投げ渡す新田。細かいとこだけど、あのハンカチが台本にあるのなら少し寄った画角になっていたはずで、あれは完全にキムタクのアドリブだと思う。モテ男が思いつきそうな、でも流石だなと思わせるイケメン演出でした。また、「もうこんな事件は起きないでしょ」「こんな事滅多にない」とホールで談笑するラストシーンは、“続編を作りたい”製作陣の気持ちのあらわれ。続編を作りたいけど、またこのホテルで事件起こすのも多すぎだよね、どう作ろうか?そう言っているように自分には見えた。 ◆おもてなし 前作でも強く感じた、ホテルのおもてなし精神。風船で看板を隠したり、プロポーズ演出のお手伝い、「無理ですは禁句」と何度もセリフがあるほどの(ラストで禁句を放った山岸には笑ったw)感服のホテルの精神。あんなホテルなら泊まってみたいし、前述の通りロケ地となっているロイヤルパークホテルにもいつか行ってみたい。 ◆撮影 最後に余談で、あの大人数パーティーの撮影はこのコロナ禍でだいぶ大変だったはず。現場に入ってから全員検査を受け、少なくとも一定時間缶詰にしてから撮影していると思う。キムタクがコロナ禍での撮影と公開の苦難を会見で語っていたように、(https://news.yahoo.co.jp/articles/eb9c9ac569bf66503a3c3d9bf881687b4188b200)前作よりいろんな意味で思いの詰まった作品な事は間違いなく、視聴者ながら、本作の成功をぜひ期待したい。
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