レビュー
wishgiver

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5 years ago

4.0


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シリアにて

映画 ・ 2017

平均 3.5

2020年09月22日に見ました。

未だ爆撃が続く戦地シリアの24時間を、アパートの一室を舞台に描いた緊迫のドラマ。 戦地に赴いた夫の留守を預かる女主人オームは、家族と共にアパートの一室にこもり、部屋が爆撃されたアパート上階のハリマ夫婦とともに生活を続けている。 ある日、ハリマの夫がベイルートに脱出する手続きをするためにアパートを出た途端、スナイパーに撃たれ駐車場の端で倒れてしまう。 一部始終を目撃していたメイドのデルハンはハリマに知らせようとするが、まだ生まれたばかりの赤ん坊がいるハリマを守るためにオームは知らせてはいけないと念を押す。 カメラはアパートから出ないのに、外の爆撃音や銃撃音を効果的に使い、見事な密室劇の仕上がり。 先の読めない展開と緊迫感のある設定で一気にラストまで引き込まれる脚本がよくできてます。 シリアでは未だ内戦の終息が見えず、アサド政権と反体制派、そしてISの対立が続く中、ロシアの軍事介入によりアサド政権が力を回復しつつあるようですが、予断を許さない状況にあります。 『娘は戦場で生まれた』他、この地を舞台にした作品と合わせて観ると、状況がより理解しやすいと思いますが、いずれにせよ早期の解決が望まれます。 (2020.9.22@京都シネマ)


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