レビュー
cocoa

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4 years ago

3.0


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チャンシルさんには福が多いね

映画 ・ 2019

平均 3.3

映画プロデューサーをしていたチャンシルさん(カン・マルグム)。 お酒の席で監督が急死してしまい仕事が失くなる。 気付けば40歳、お金も恋人も子どももいない事に愕然とするチャンシルさん。 人生の再出発ができるのか……そんなお話。 たまに観る韓国映画とは違って全体的にゆる~い作風が新鮮でした。 大好きな仕事を失ったチャンシルさんは安い下宿に移り住む。 下宿の大家さんは有名なユン・ヨジョンが演じていてチャンシルさんに字を習ったり、一緒にご飯を食べるなど大切な存在になる。 そもそも映画プロデューサーとして裏方業務を担ってきたチャンシルさんの性格は真面目なんだろうな。 生活費のために仲の良い女優宅の家政婦をしたり、そこで知り合ったフランス語の家庭教師キム・ヨンに淡い好意を寄せたり。 決して器用じゃないけれど前に向かって生きようとする姿勢は感じられました。 それにしても35歳の独身男性キム・ヨンにとって40歳のチャンシルさんは恋愛対象外。 「お姉さんのように思っている。」と言うのは一般的に脈がないということ。 かすかな期待をしたチャンシルさんがお弁当箱を落とすシーンは痛々しくてたまらなかった。 キム・ヨン、鈍感すぎ。 そして「小津安二郎」好きのチャンシルさんと「クリストファー・ノーラン」好きなキム・ヨンの対比で何となく予想できる。 下宿に住む幽霊のレスリー・チャンは面白い。 ランニングとパンツ姿で飄々としているが寒い時は服を着るのも笑える。 「福が多いね」というほど福は感じられなかったけど、チャンシルさんが今まで関わってきた映画の仕事仲間や、下宿の大家さんなど人間関係が「福」なんだろうな。 何だかエッセイ風な作品ですが、チャンシルさんが大の映画好きだと言うことは伝わりました。