レビュー
父親と相容れない息子。ホラ話ばかり語るが人に好かれる父親と、それに反してジャーナリストになった息子。息子は父に「真実バージョンを聞かせて」と乞う。でも「真実」とは何なんだろう。真実とは、父が息子を喜ばせたいと思う気持ちなのでは無いだろうか。白黒つけるとか真実とか嘘とかに拘らないで、言葉に囚われないで、その思いを受け止めろと言われたような気がした。 最後のシーンは涙が止まらない。 以下ネタバレ。 父は死の淵で自分の最期の「あの話」をしてくれと息子にせがむ。 息子は聞いた事ないと言うも、自分で話を紡ぎはじめる。 話の中の父は、ぐったりしていたのにまるで魚の様に水を飲み浴び元気になり湖に向かう。 湖には今まで父が息子に話してきた奇妙な知人達で溢れている。 そして最後に父は指輪を取り出し母に渡し息子によって湖に放たれbig fishになるのだ。 その話を聞いて父は「間違いない。その通りだ。」と言い息を引き取る。 最高の去り方、最高のおくり方ではないか!間違いない、その通りなのだ。 この幸福感、満足感は、物を貰ったり買ったりする事では得られない。
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