レビュー
Kako

Kako

8 years ago

4.5


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愛のむきだし

映画 ・ 2008

平均 3.5

就活が嫌になったので映画に逃げてきました。 天才園子温の長編映画、4時間。 全てにおいてセンスが良い、レベルが高い。 園子温、安藤サクラ、満島ひかり、ゆら帝ってもう駄作なわけがない。そういえば昔ゆら帝の大好きな人がいた。「サイケだ」と一括りにしたら怒られた。 西島隆弘、父親と平穏な生活してた時には「ドレミファソラシド」と心の中でつぶやく。家庭が壊れ始めた時「ドレミ」で止まる、旋律が消える。 どこまでが実話なのかわからないが物語の恐ろしさを改めて感じた。論理だけで人はあそこまで動かない。 西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラ、3人とも親の愛を知らずに育つ。空洞を抱えた彼らは物語にのまれて壊れていく。抱えていたものが大きい分エネルギーは変態的と言えるほどすごい。 新興宗教に取り込まれた満島ひかりは聖書の一節を暗唱する。西島も直後それを音読する。西島の音読を聞いた満島はちょっと驚いたような顔をする。洗脳されていない人間が洗脳された人間に読み聞かせたことによって意味合いに齟齬が生じる。 最後に壊れるのは西島。それを満島が救い出す。西島が正気を取り戻してカツラも帽子も脱いで逃走するシーン、キートンの引用かな?と思った(たぶんセブン・チャンス)。 ラストはハッピーエンドっぽくなってたけど、実際はどうだったんだろう。ちょっと考えるのが辛い。 少し前に朝日新聞の「折々のことば」で園子温が取り上げられていた。(11月30日)↓ 「自分」と仲良くするためには、まず自分がカッコ悪い、情けないと思っていることは、人目のあるなしに関わらず絶対にしないこと。 海外で物乞い生活してた頃、お金を投げつけられても拾わなかったらしい。 大成する人って負の感情やエネルギーをプラスに変える力を持ってるような気がする。