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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男
平均 3.6
アメリカの大手化学企業「デュポン」社の環境破壊を訴えた弁護士ロブ・ビロット。 デュポン社は40年あまりも発ガン性のある有害物質を垂れ流し、多くの健康被害を出している。 環境活動家でもあるマーク・ラファロが製作に携わり、主演もした社会派の作品です。 主婦が喜ぶテフロン加工のフライパン。 その名も「ハッピー・パン」を販売しているデュポン社。 デュポンに勤めているだけで誇りもあり、ローンも簡単に組めると言われる。 そんな中で有害な物質を垂れ流し、環境破壊している現実を調べあげる弁護士ロブの奮闘ぶりがすごかった。 今回はマーク・ラファロが地味で冴えない風貌が際立つキャラでちょっと珍しかった。 母親の知り合いと言う農場主アール・テナントを訪ねるシーンは恐ろしかった。 190頭の牛が死に、牧草地にまとめて埋めてある描写や、脳がやられて向かってくる犬など。 そこはまるで山奥の墓場のようだった。 農場主とデュポンの訴訟は和解になったが、家族の健康被害や地元民にのけ者にされる理不尽さは何とも言えない。 ロブはさらにデュポン社による水質汚染の被害者やデュポン社で働く人間の実態を調べ上げる。 7万人の住民訴訟でも大手企業デュポンは次々とやり方を変えてくる。 そもそも賠償金が認められても、デュポン社はテフロンの売り上げだけで年間10億ドルの利益だとか。 途方もない大企業の反発があり、ロブ自身もストレスなどで健康被害が出ているのも深刻だった。 集団訴訟裁判はその後 相手側から反古され個別裁判となり今現在も続いている事に驚いた。 訴えた相手は大きく、現実の訴訟に向けたロブたちの働きは終わりがない。 「(ロブのように)膨大な資料を読んだのか!許してはならない!」と後押しをしてくれた弁護士事務所の上司(ティム・ロビンス)が良かった。 そもそも企業側につく弁護士事務所だったのがロブの件で弁護士たる基本に気付いたシーンでした。 アメリカはこんな大手企業の醜態も映画にできるのが凄い。 もちろん、デュポンだけの話ではないはずですが。 異常児として生まれた青年がガソリンスタンドで働く姿は小さな希望を思わせるシーンでした。