レビュー
"Easy Rider=Born To Be Wild…Born To Be Wild=Easy Rider…で、その後にやっと俺たち(Steppenwolf)の名前が来る…もうバンドの代表曲とか…名刺代わりとか…そういったトコロを飛び越えて、曲が一人歩きしちゃってるんだよ…あのオープニングの映像が効果的過ぎだったためにね…" "この映画に恨みはあるか?…って?…それは全くないよ…寧ろ感謝の気持ち…そして作品に関われた事の誇り…それだけだね…" とあるインタビューでそう語ったのは、Steppenwolfのヴォーカルのジョン・ケイなんですけれども… ジョン・ケイが言うように、とかくBorn To Be WildをBGMにバイクでハイウェイを疾走する…みたいなイメージだけで語られがちな作品ではございますが…いやいや、決してそれだけの作品ではございません。 意外と深いメッセージが込められた見応えのある作品ではないか…と思います。 自由を求めれば求めるほど…自由であればあるほど…不自由さが肩を叩く…みたいな…。 何と言うか…自由の国を謳いながら、常に不自由さが付き纏う矛盾…そういったモノを描きたかったんではないか…と思うわけです。 また音楽と映像がガッチリ組み合ってるため、映画史のみならず、音楽史的にも非常に語られるのも強味になってるのもあるかなぁ…という気もしますが…。 まぁ、実際のところ、映画ではThe BandのThe Weightが使用されてるにも関わらず、サントラでは契約上の都合でSmithのプレイによるモノが収録されている…なんてケチもつきましたが…。 あと音楽絡みと言えば…後(1981年)にMickeyで全米No.1ヒットを放つトニー・バジルが、ピーター・フォンダの相手をする娼婦の役で出演しておりまして…これがまたキレ可愛いというか…ナカナカ魅せてくれます。 とかく、ドラッグ文化と密接ではない日本では伝わり難い部分もある作品ではありますが、先ほど語らせていただいたイメージだけで片付けてしまうには勿体ない…そんな作品ではないかと思います。 ただのラリった若者たちのロードムービーではなく、何か他に訴えてくるモノが存分にある…自由の果てに見えるモノは?…そんな色々な事を考えさせるようなね…。
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