直近で劇場公開された新作をレビュー、今回取り上げるのは、ハ・ジョンウが悪霊相手にすったもんだを繰り広げる『クローゼット』。 ------------------------------------------------------------ 『神と共に』では冥界の死者として救われぬ魂を導いていたハ・ジョンウですが、今回は一転して何の力も持たないフツーのパパに。しかもコイツが結構なダメ親父でして、母親を亡くして苦しんでいる娘をほったらかしにして仕事のことばっか考えとるわ、ベビーシッターに娘の世話を押し付けてそばにいてやんないわ、見てて中々に腹が立つ男なんです。 ------------------------------------------------------------ 本作はそんな彼が立派な父親になるまでの成長ドラマでもあるんですけど…簡単に言ってしまうと金のかかってない『新感染』ですね。これまでに作られてきた同系統のホラーと全く差別化が図れておらず、正直なところこの作品ならではのオリジナリティは皆無です。エクソシストが出てきて悪魔退治になる下りも『ディヴァイン・フューリー』みたいですし。 ------------------------------------------------------------ 何故娘が呪われたのかに関する真実も、何回も繰り返し語られてきたお決まりのパターンな上、最後に娘を助けるため主人公が挑む戦いはまんま『インシディアス』のパクり。これだけ類似作品の名前が挙がるのは珍しいくらいで、ハ・ジョンウが出演してなかったら本当に見どころ皆無だったと思います。