
てる

天使のくれた時間
平均 3.7
クリスマスに家族で観たくなるような優しくて愛しい作品でした。 本当の幸せとは何か、それを投げ掛けてくるテーマでした。 高層マンションに住み、ブロンド美人の彼女がいて、高価なスーツを身に纏うのが幸せか? それは裕福な生活を営みたいという人には、たしかに幸せなのかもしれない。ただ、その幸せは、クリスマスを楽しく過ごせる友人も家族もおらず、仕事に全てを捧げたからこそ手に入ったものだ。 クリスマスを大切な人と過ごすというのが、アメリカでは慣習になっているようだ。その特別な日を仕事をして過ごすというのはクレイジーな所業なわけで、そのクレイジーな所業をしてまで手に入れる裕福な生活が果たして幸せなのか。 裕福とは言えないまでも共にクリスマスにケーキを食べれる大切な家族がいる、それこそが幸せなのではないだろうか。 裕福かどうかは関係ないのだ。裕福であろうが、そうでなかろうが、大切なのは家族を大切に思いやること。そこに血が通っていなければ、それは幸せとは言えないのだ。 最後にケイトが高層マンションに住むのを嫌がったのは真理だと思う。 都会の高層マンションに住むような暮らしをするような仕事であれば、ジャックは家族との時間を省みずに仕事に専念したことだろう。 ケイトが求めている幸せは裕福ではないけど、ちょっと郊外の家で、子どもたちがのびのび育ってくれるようなそういう環境を求めているのだ。 ジャックはそれに気づけたのだ。 何が幸せなのか、それは各家庭、各個人によって異なっていくものだと思う。 ただ、私はこの作品を観て、幸せを共有できる人がそばにいるというのが、幸せなのではないだろうか、そんなことを感じたのでした。 天使がくれた時間で変わったのは、ほんの些細な考え方の違い。2人の12年間は埋まることはないけど、これからその期間の溝を少しずつ埋めていく。これからまた2人の関係性を築き上げていく。そんな細やかな変化がなんとも美しい終わり方ではないかと想いました。