レビュー
あの傑作『アイ・イン・ザ・スカイ』のギャヴィン・フッド監督作品! ---------------------------------------------- イギリスのGCHQ(政府通信本部)に勤務するキャサリン・ガンは、ある日NSA(アメリカ国家安全保障局)からの工作指示メールを受信する。 その内容がイラク戦争開戦の国連決議を左右する非常任理事国6国の動向を探るものであったことから、戦争反対のキャサリンはメールをリーク。 これがオブザーバー紙に掲載され、激怒したアメリカの突き上げを喰らったイギリスは犯人探しに躍起になり、同僚たちに次々と嫌疑がかかる中、キャサリンは「自分がやった」と名乗り出る。 ---------------------------------------------- 本作はこのキャサリンの理念と動機、そしてその後の裁判をサスペンスフルに描いてますが、元々自らの不利益を顧みずに行動したキャサリンに理があり、国としてのメンツをどう保つかという争いなわけで、そこに立ち上がる心ある人たちの描き方が実に素晴らしい。 人権団体リバティの弁護士ベン、オブザーバー紙のマーティン他、多くの人がやはり自分の立場を顧みることなく、正義のために闘う姿は感動的でした。 ベン役のレイフ・ファインズはめちゃくちゃカッコ良かったし、オブザーバー紙のアメリカ担当?の変人エドを、あの『ノッティングヒル』のスパイクことリス・エヴァンスが怪演(笑)。 各々が自己の矜持を盾にキャサリンを守ろうと奮闘する後半は涙が出ました。 イラク戦争の開戦を何とか阻止しようとした英雄たちの物語として、『記者たち』と並んで多くの人に観てほしい作品です。 特にキャサリン役キーラ・ナイトレイの演技は震撼モノでした。 (2020.8.28@AC津)
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