レビュー
クリスマス休暇でみんなが実家に帰る中、女子寮に残った生徒たちが殺人鬼に襲われる『暗闇にベルが鳴る』の2度目のリメイク。異様なほどにフェミニズムをゴリ押しした「vs男性優位主義」なわかりやす過ぎる作風に驚き。 オリジナルの監督であり、1回目のリメイク『ファイナルデッドコール』の製作も務めたボブクラーク監督は既に亡くなっているため本作には関与なし。確かにオリジナルでも男性優位に対する反抗という要素は感じたのだけど、本作は誇張し過ぎてていて底が浅く感じる…。というか関連作が踏襲してきたあの有名な都市伝説を切り離すとか攻めてるわ…。『暗闇…』『夕暮れ…』関連作は全部見たけど、ここまで予習の意味がなかったのも久々🤣 無理矢理レイプされたのに教師にも警察にも責められるという地獄。ホーソーン大学やばいな…。しかも教師は男性優位主義のクソ野郎。当人のライリーは諦め気味だったけど、過激派な友人に乗せられて文化祭的なクリスマスの出し物で反撃の歌唱キメるあたりはサイコーだった!🤣 三体の動物談義とか屋根裏とか、帰省と不在が結びつくことで迫り来る危機感に盲目になってしまうところとか、随所でオリジナルを感じるのは感じる。でも『暗闇にベルが鳴る』の魅力はカナダ産ジャーロとしての内面の生理的な気持ち悪さであって、本作の描く気持ち悪さは全く別物。どちらかと言うと『ステップフォードワイフ』からの影響が強いのではないかと感じた。 プロローグで犯人につけられるシーンは途中までは面白く感じたのだけど、あの切り返し含めた演出のせいでスリルが100%近く削ぎ落とされていることに無自覚なのではないかとさえ思えてくる。でも、雪で天使の羽が開くような神々しさを醸し出す死体は好き。それ以外にはスラッシャーとしての演出のうまさは見受けられず、2000年代に量産されたようなダメダメな演出を見ているような感覚になってくる。唯一良かったのは露骨すぎる『エクソシスト3』オマージュ(というか完コピ)のみというのが本当に残念…。 ディスクにアナザーエンディングも入ってたけど、私的にはそちらの方が好き。それでもあんまり面白くはなかったかな…😅前作の評判が良かった監督なので、少し期待してたんだけどガッカリ。とりあえず前作の方を見てみたい!
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