レビュー
んー。期待外れでした。 自分が大人になってしまったのだろうか。やりたいことや伝えたいことはわかるが、浅いところを掠めるだけで、胸に刺さるものがなかった。 大人に成りきれない女による、大人に成りたいけど大人に成りきれなかった男に捧ぐ鎮魂歌。大人に成りきれない大人たちの悪あがき。良さそうに例えるならこんな感じ。 ミュージシャンを目指してる人って必ずこういう壁にぶち当たるのではないだろうか。目指してる先は大きいけど、現実は平凡で、生活してる風景もどこか観たことあるような平凡な景色。誰もが抱える問題に悩んでいる。夢を目指して頑張っているけれど、現実とのギャップに苦しんで、夢を諦め、泣く泣く現実を受け入れる。苦しんで苦しんで、その出した結果を受け入れられず、しかし、苦しみつつも一歩踏み出そうとしたそのときに事故に合ってしまう。 芽衣子は夢を追い続けている彼を羨ましいと感じていたのではないか。 会社に勤めたものの、遣り甲斐を感じられずにいた。かといって、やりたいこともないまま、愚痴をこぼしつつだらだらと続けている。本格的に仕事に嫌気が差してたときに、彼の鶴の一声であっさり仕事を辞めてしまった。 それは、彼の夢に乗っかろうとしただけなんだと思う。やりたいことがないから、彼の夢を応援することを遣り甲斐にしようとしてたときに、急な事故で彼を失ってしまった。 何も残されてない自分のもやもやと夢をやり残して逝ってしまった彼への想いを載っけて、全てのうっぷんを歌に込めて、あの曲を歌ったのだろう。下手くそだけど、間違えずに、一生懸命に想いをぶつけたライブは、客うけは良くなかったものの、さぞ気持ちが晴れたことだろう。 そういう、諸々がわかっていても刺さらなかった要因はなんなのか。たまに出てくる思春期の子どものような恥ずかしいセリフなのか、よくわかないとこで突如行われる芝居なのか。上手く説明が出来ない。10年前に観たら、楽しめたのかなぁ。
このレビューにはネタバレが含まれています
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