レビュー
kom

kom

5 years ago

3.5


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アンナ・カレーニナ

映画 ・ 2012

平均 3.1

とにかく映像と演出が素晴らしい。圧巻の一言。かなり大胆な舞台演出を取り入れており、各場面がそれぞれ一つの舞台装置で表現され、シームレスにシーン間が繋がっていく。舞台上で踊らされているかのような登場人物たちの滑稽で哀れな生き様とこの演出がぴったりと調和しており、観ていてうっとりと溜息が出る。本当に素晴らしい。舞踏会のシーンは最高。 話自体はただの不倫ものなので、正直そんなに面白くはない。主要キャラを演じる役者陣の魅力がなかったら飽きてしまったかも。キーラ・ナイトレイは精神が不安定な感じが非常に上手く、不幸な結末まで違和感無く一気に駆け抜けて観ることができた。ジュード・ロウは最初一瞬気付かなかった。完全にオーラを消して登場し、じわじわと存在感を見せつけてくるのはさすが。妹夫婦の話はただのハッピーな恋愛ものなので自分にはかなり退屈だった。彼らのシーンでは舞台演出もかなり控え目で、比較のためだろうが実際の屋外の映像になるため、世界観が急に切り替わるようでノイズに感じた。 細かいストーリーは割とどうでも良く、演出面に完全に振り切った良作。細かいギミックは本当に見ているだけで楽しくてしょうがない。しかもそれがきちんと映画のテーマと合致しているのだから見事という他ない。アイディアとそれを実現した技術力に拍手。