レビュー
星ゆたか

星ゆたか

2 years ago

2.5


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茶飲友達

映画 ・ 2022

平均 3.6

2024.5.20 2013年10月に実際にあった「高齢者売春クラブ摘発事件」がモデル。 世界一の長寿国の日本の超高齢化社会の抱える。 〈閉塞感〉〈孤独)〈寂しさ〉〈性問題〉などを。 53歳の外山文治監督。 まず顔の知れた俳優.渡辺哲さんの一人暮らしの老夫の登場で始める。 新聞広告《茶飲友達求む》で。 電話かけてきた〈老夫〉を喫茶店に呼び、〔ティフレンド〕主催者代表の岡本玲さんと。 同行してきた〈お相手〉になるそのクラブ所属の〈老女〉が紹介され。 〈話だけの煎茶〉コースと。 〈その先の性関係が玉露〉コースが金額に応じてあり。 納得の上の客には、〈男性活力製剤カプセル二錠〉が与えられ。 指定場所で“茶飲み行為”に進む。 その場所への“所属の働きて老女”の送迎などが、まだまだ働き盛りの男女スタッフの若者がしている光景は。 老人看護施設のそれと似てなくもないが。 若者は“額に汗をかいて”働くのが当たり前と考える旧世代の私なんかから見ると。 『なんだかなぁ…❔』って気分。 無論室内机上のホワイトカラー、現場の肉体労働者の違いは若者世代にもあるのは承知の上でだが。 そもそもこのシステムを立ち上げたヒロインは。 その前に、風俗で働き資金を貯めて。 世の中の高齢者が金はあって、性欲もあっても。 孤独で機会がない現状に一石を投じる意味において。 あたかも疑似家族の一員のように。 『おじいちゃん、おばあちゃんに幸せになって貰いたい』と思うのは“普通の事だ”と考える。 決して悪いことでなく。 いわば高齢者ボランティアだのだと。 このヒロインは幼い内から母の厳しい『正しい』の押し付け養育のもと、育てられてきて。 娘が風俗で働くなんて絶対認められない。 だから現在、その母が余命間もないと。 日頃世話している弟に、言われても会いにいけない。 だから万引き行為から自殺まで思いつめていた孤独な一人暮らしの老女を。 店の人気ティスタッフの一員に仕立て上げるにも。 もちろん本人の老夫の接し方の魅力もさることなく。 ヒロインが実母と持てなかった、母娘の実感を味わいたかったからなのである。 このシステムは老人看護施設まで。 入り混んでの需要を見せるが。 ある時客の一人の老夫が。 疑似恋人関係の最中、この先に絶望し、自殺を図り。 警察介入の騒ぎから。 高齢者売春の実態が明るみに出て。 この仕組みは破綻する。 代表者のヒロイン逮捕。 女性刑事とヒロインがこの犯罪について、主催者側の主張と。 法世界での在り方との。 激しく口論する結末は。 この作品のテーマについて考える上で注目。 ただあの一人の老夫が、望むような“茶飲み友達”が。 金を通してだが、実際目の前にいるにも関わらず。 自殺してしまい。 お相手の、仕事といえど“彼氏彼女の友達関係”が成立しても。 自殺してしまうということは。 この関係だけでは根本的解決には成らなかっということだ。 そこに高齢者に限らず。 人生を生きにく困難さ、閉塞感、孤独感が垣間見える。