レビュー
冒険活劇としては良く出来ているけど、スターウォーズとしては微妙。 「ローグワン」は批評家からはあまり評価されなかったが、観客からはある程度評価されたし、番外編として上出来だったと思う。でも、本作は批評家だけでなく観客からの評価もあまり良くなく、興行的にもそこそこ。 その最大の理由は、やはりハンソロをハリソンフォード以外が演じているからだろう。 主演のオールデンエアエンライクの演技が悪いというわけではない。仕草とか表情とか、銃の撃ち方とかをできる限り真似しようとしていて、最大限努力しているんだなというのがわかる。でも、やはりハンソロはハリソンフォードだし、ハリソンフォードはハンソロというイメージは拭えない。もうこれは仕方ないことだけど。 だが、同じように主演が変わった「マッドマックス」シリーズの最新作「〜怒りのデスロード」では、あまりマックスをメインとして描かず、ヒロインのフュリオサと五人の妻たちの解放をメインとして描いたため、過去作のファンからもすんなり受け入れられた。それに対して、本作ではキャストが変わったのにあたかも以前までエアエンライクがハンソロを演じていたかのように平然と出てくるから、ちょっと困惑してしまう。 それに加えて、物語がこじんまりとし過ぎていたという事も一つの要因になってしまったと思う。 ハンソロがチューバッカやランド、ファルコン号、そしてハンソロという名前と出会うまでを描いているのだが、結論としては、それだけの話である。シス卿との壮絶な戦いなどもない。予告であたかも重要な要素として演出されていた、ソロの過去やキーラだけが知る本当の姿というのはあまり重要ではなく、あくまでルークたちと出会う前の、悪党だったソロがどういう人物かという事に焦点が当てられている。それ以上でも以下でもない。 終盤、まさかのあの人の登場など嬉しい要素もあったし、悪くはなかったけど、やはり何か物足りない。ジャバとの出会いとかも知りたかったけど。 ハンソロという一人の人物に絞っちゃうと、これ以上広げるのは難しいのかな。ハンソロはファンから愛されているキャラの一人だが、この映画がファンから愛されるかは定かではない。
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