レビュー
かなりデリケートなテーマでありながら、エンターテイメント性を極力排除しリアルに徹したことが、この映画が高く評価された理由だろう。 全編を通して、まるで現場にいるようなカメラワークで機内や管制塔など様々な場所を写して行き、混乱する関係者たちを淡々と描いている。 タイトルにあるように、この映画はハイジャックされた4機のうち唯一目標に到達できなかったユナイテッド93便を描いており、その他の機がどのようにして墜落したかは地上の管制塔の人からの情報でしか伝わらない。 飛行機を目視せずに指示を出している管制塔の人々がどれだけ混乱していたのかが伝わってくる。キャストも殆ど無名で、俳優に対して先入観がないことからリアリティが増しているのかも。 もう結末は誰もが知っているだろうが、それでも劇的な展開が起きるわけではなく、映画を金儲けではなく事実を正確に伝えるために使っている、素晴らしいノンフィクションだと思う。
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