
ジュネ
8 years ago
3.5

フローズン・グラウンド
映画 ・ 2013
平均 3.1
ニコラス・ケイジとジョン・キューザックの二大B級スターが共演し、実際に起きた猟奇連続殺人をもとに作られたサスペンス。ニコラス・ケイジの刑事役もいいですが、注目していただきたいのはジョン・キューザックの一線越えた気持ち悪い変態性で、この人は真面目な堅物よりも犯罪者を演じさせた方が味のでる不思議な役者さんです。 今回もその名演が遺憾なく発揮されていますし、他の生半可な映画と違ってボブ・ハンセンの犯行・証拠隠滅の手口などは、かなり本物に忠実に再現されていると思います。そのためか結末まで延々と鬱屈した雰囲気に支配されており『楽しい』一作ではないものの、彼らが近年乱発している主演作の中では非常に見ごたえがある仕上がりでした。 但し、警察の言うことを全く聞かずに身勝手な単独行動ばかりとり、自業自得の捲き込まれ方をしていくヒロインには次第に苛立ちが募りますし、彼女の自堕落な生き方やそこからの再生を描くドラマ部分は完全に蛇足だったと思います。それがなければ更に良かったのですが。