
cicus

僕だけがいない街
平均 4.0
まずは、このアニメに出会えたことに感謝を述べたい。このアニメのこのレビューを書くために、WATCHAのアカウントを取得したようなものである。 2016年上半期、早くも、私の中のNO.1アニメがやってきた。 原作未読で挑んだからこその斬新な驚き、タイムトラベルという普遍的な題材を鬼気迫るサスペンスで調理し、彩った物語。縦横無尽に駆け巡る、小学五年生の姿。可愛いキャラクターたち。梶浦先生だからこそできた精密で時に美しく、時に妖しく物語に華を添える音楽、海外ドラマも真っ青な毎回のクリフハンガー、そして昭和の冬の北海道という空気感。全てが、私を虜にした。私にとっては、完璧だった。 原作既読、かつ一周目を経て改めて二週目を見て、改めてため息をつく。 原作のエッセンスを凝縮し、そして新たなる未来の可能性まで見せたストーリーテリングの何たる巧みなことか。伏線の上手さ、アニメでしかできない演出の妙(その代表例が、「紅い眼」であろう)。アニメにはアニメの良さがあり、原作には原作の良さと趣がある。久々に“原作との相違点”すらも、楽しめるアニメだと思う他になかった。 願わくば、記憶を全部消して最初から見直したい。けれどリバイバルのように、これらの記憶を残したまま、三周目、四週目と楽しんでもいきたい。これは私がこのアニメと「僕だけがいない街」に贈る、最大級の賛辞であり敬意である。 もし、このレビューを見ている僕街未見の方がいるならば。 アニメにあまり興味がなくてもいい。タイムトラベル物初挑戦でもいい。寧ろアニメを食わず嫌いするような人でもいい。海外ドラマや映画のサスペンス物が好きな人は寧ろ大歓迎である。騙されたと思って、とりあえず1話を見てほしい。約25分後にはきっと、2話の再生ボタンを押しているはずなのだから。 あと一つだけ言わせてほしく。 アニメ制作スタッフの皆様。 “彼”にこのような結末を与えてくれて、本当にありがとうございました。