レビュー
最後の橋のシーンが印象的。子役の二人がすごく良い味を出している。ふとしたきっかけで話すようになった二人。みどりは転校、しゅんすけは変わらずいじめられているけど二人ともしっかり生きるために前を向こうとしてるんだとエールをもらった。あのシーンがあったから最後の滑走路の言葉も心に残ったのだと思う。 だけどもしゅんすけはその後自殺してしまって...。いじめ、非正規。希望を積み重ねていただろう彼の死を決定づけたのは結局なんだったのだろう。分からなかった。一つ言えるのは死はとても身近にあるということ。希望を積み重ねてもたった一つの絶望が死への引き金になるということだろう。 そしてタカノ。しゅんすけに対する後悔の思いを胸に官僚として生きる。過去の後悔を受け入れて一歩踏み出そうと、もがき苦しむ。その苦しさはなんとなく分かる。変えられない過去、とりわけ後悔している過去を背負って生きていかねばならない現実。辛いよなあ。でも前を向かねばならぬよなあ。タカノは一歩進めたのだろうか。 大人になったみどりはしゅんすけのことは忘れ、たまたま友達から近況報告があったから思い出したみたいな感じ。それもショッキングだけどまあそんなものか。彼女もまた苦悩を抱えつつ一歩踏み出そうとしている。 重層的なストーリー。中学時代、若手社会人時代、中堅社会人の時代、それぞれでキャストが苦悩を抱えつつ一歩踏み出そうとしている。その姿は胸を打つものがあるとおもう。
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