高校時代に知り合った男女が幾度もすれ違いながら、愛を育んでゆく恋愛映画の佳作です。 30年という長いスパンを描いているため若干散漫になってしまった嫌いはありますが、波瑠、成田凌、杉咲花の存在感ある演技によって、見応えのある作品になりました。ただ物語の核となっている杉咲花の録音テープの内容は、遊川和彦の実力をもってすれば、すごいものになるのでは？と期待していたのですが、若干ありきたりで残念でした。 大震災を取り上げたことに異論があるようですが、災害に遭いながら生きて行かなければならない日本人にとって避けられないテーマだと考えます。震災のシークエンスは、あの時を的確に表現しており、胸にずっしりきました。