レビュー
【強制夢見心地映画】 カラフルな衣装、宮殿などの美術セット、ブリキの兵士やピエロたちのCG映像、カメラワークの技術面、そしてもちろん秘密の王国に迷い込むストーリー展開全て、強制的に夢を見ている感覚に陥らされる。 ◆ チャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」のディズニーによる実写映画化作品。監督は「ギルバート・グレイプ」のラッセ・ハルストレムと、「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」のジョー・ジョンストン。出演は「インターステラー」のマッケンジー・フォイ、「はじまりのうた」のキーラ・ナイトレイ、「ショーシャンクの空に」のモーガン・フリーマンらの他、バレエ界からもトップダンサーたちが参加。 ◆ 少女クララは、クリスマスイブの夜にくるみ割り人形に導かれ、誰も知らない秘密の王国に迷い込む。4つの王国からなるその世界でプリンセスと呼ばれ戸惑うクララだったが、やがてその1つ「第4の国」の反乱によって起きた戦いに巻き込まれていく。 ◆ まさにおとぎ話。その世界観に酔う映画。冒頭のフクロウと共に街を飛ぶ映像で、一気にブリティッシュクリスマスイブの高貴で少し不思議な世界観にグッと引き込まれる。クララが迷い込む秘密の王国も、カラフルな宮殿や個性爆発衣装のキャラたち、ブリキ兵士も含め、夢の中にいるような映像が続く。 ふと迷い込んだ世界でプリンセスと呼ばれ、衣装が変わり、閉じ込められ脱出し、導かれるように話が進むのがまさに夢を見ている感覚に近い。そんなストーリー展開もさる事ながら、何度も足がすくむ高所のCG映像しかり、前述のフクロウ目線映像や、パーンアップダウン、ズームインアウト、技術的にも世界に酔わせる工夫がなされていたと思う。衣装代やセットの美術費も多分ズバ抜けてかかっている映画だとも思う。 そんな夢見心地な感覚だったので、伝わってくる映画のメッセージも少しぼんやりしていたのが少し残念。勇敢さや信じる心、言いたいことは分かるのだけどディズニーらしいはっきりした明確性ではなかった気がする。 個人的には最近見た「はじまりのうた」のキーラ・ナイトレイが全く別キャラを演じていたこともツボ。かたやクールなアーティスト、かたやメルヘンな妖精キャラ。見る映画で役者がこうも様変わりするのも面白い。 あとバレエは未経験なのだけど、この映画のボリュームを言葉のないバレエでどう表現するものなのか、ちょっとバレエを見てみたい気持ちにも。 見るタイミングがずれてしまったので、クリスマス前にこの映画を見たかった!
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