
akubi
7 years ago

13回の新月のある年に
平均 3.7
"それ"を、いっこの哀しみとして全て切り捨ててしまったように、感情の半分をも見失ってし まったエルヴィラ。残ったのはカラダとココロの裂け目。 彼女の過去を巡るうちに、ほかほかじくじくとその感情がまた、眠っていたマグマのように沸き上がる。 ネクタイをしめていても、ストッキングをはいていても、肉の塊として受け入れて欲しいときには叶わない。 かつて自分がなんの躊躇いもなく裂いて血を流した動物たちとは反対に。 希望や寛容やなんかは、生きるすべにはなるのだろうけれど、そんなぺらぺらなものになんの意味があるだだろう。 欲しかったのはもっと簡単な、すこしのジョークとぬくもりだった。 行き場のない悲しみに苦しくなるけれど、この絶対的な孤独とまた出会いたいと思ってしまう。それは、必然的な必要事項として。