レビュー
Till

Till

6 years ago

3.5


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静かなる叫び

映画 ・ 2009

平均 3.4

モントリオール理工科大学で起きた銃乱射事件をモチーフに製作された社会派作品。ゆっくりと回転させるような斬新なカメラワーク、沈黙と銃声音のコントラストの使い方、まるで現場にいるかのような臨場感を生み出す手腕はさすが『ボーダーライン』のヴィルヌーヴ監督といった感じ。登場人物は架空の人物らしいが、過激な思想を持った犯人が銃で大学を襲撃して自殺するまでの過程は実際の事件に忠実に再現されている。犯人、女子学生のヴァレリー、その友人のジャンの三人の視点で時系列をずらして物語が進められたり、途中で事件後の映像が挟まれていたりとなかなか斬新な構成で展開されるのだが、尺が77分と短すぎたせいか、それぞれのバックボーンの掘り下げ方が中途半端になってしまった感じがする。これなら、尺をもっと長くして彼らのバックボーンを深く描写するか、事件のみで77分突っ切ってくれた方が良かったかもしれない。  前編モノクロで簡素な雰囲気で展開させるが、事件の様子がリアルに、残酷に描かれており、終始目が離せないような作品になっている。