レビュー
ひろ

ひろ

9 years ago

4.5


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迷子の警察音楽隊

映画 ・ 2007

平均 3.2

第60回カンヌ国際映画祭ある視点部門に出品された2007年のイスラエル映画 ・ イスラエルの空港に降り立ったエジプト警察所属のアレキサンドリア警察音楽隊。イスラエルに新しくできたアラブ文化センターでの演奏を頼まれてエジプトからやってきたが、空港に迎えの姿はなかった。 ・ 自分たちだけで音楽隊をやってきたということを誇りにする団長トゥフィークは、自力で目的地へ行こうと、若手団員カーレドに行き方を調べるように言い付ける。 ・ しかし、たどり着いたのは目的地と名前の似た砂漠の町だった。金もなく腹をすかせた一行は、とある食堂の女主人ディナの好意で食事をさせてもらう。その上、みんなを泊めてくれると言われ、団員は3つのグループに分かれ、1泊することになるのだが…。 ・ 何度も戦争をしてきたエジプトとイスラエル。和平条約を結んだ後も冷たい関係が続いていた。そんな関係が少し改善された90年代を舞台に、両国の人間の交流をユーモラスに描いた作品。 ・ 言葉も違うため、馴れない英語で会話をするエジプトの音楽隊とイスラエルの人たち。国の不仲という土台の上に、馴れない言語での会話によって、そのぎこちなさは半端ない。 ・ 以前紹介した「マーゴット・ウェディング」がぎこちなさを笑いにしようとして失敗していると書いたけど、この作品は見事にぎこちなさを笑いにしている。 ・ 会話が続かないから全体的に台詞が少ないにも関わらず、ぎくしゃくしたやり取りだけですごく面白い。若手団員のカーレドなんか、思ったより空気が読めるやつで、それもなんだか可笑しい ・ 特に事件があるわけでもなく、気まずい雰囲気とチグハグなやり取りだけで笑わせるのは、上手いというしかないね ・ しかも、笑いだけじゃなく、作品を通して、憎しみあっていた両国の人たちに向けた希望を描いているのも素晴らしかったね