レビュー
マイク・ミルズが監督・脚本を務めて製作された2016年のアメリカ映画 ・ シングルマザーの下宿の管理人とその息子、下宿の住人の人間模様を描いた作品 ・ この作品は大事件が起きるわけでもなければ、大恋愛を描いた甘っちょろい映画だもない。ただ登場人物達のライフスタイル、生き方を描いた作品だ。1979年という時代の人達の生き方。それは現代とは少し違っているかもしれないけど、いつの時代も似たようなことに悩んでもがいて、喜んで生きているものだ。だから共感できるはず ・ 自分が人生をうまくやってこれなかった引け目を持つ母親ドロシー。彼女は息子ジェイミーを立派な人間にしたくて、下宿の住人達に彼を見守り導くように頼む。個性的な住人達に影響を受けていくジェイミー。そんなジェイミーを見て不安になるドロシー。複雑な人間模様にたびたびクスクス笑ってしまうが、なかなか深みのある脚本で面白かった ・ ジェイミーの親友ジュリー役のエル・ファニングはなんたも言えない可愛らしさ。この子は幼さと色気を併せ持っていて人を惹きつける女優さん。住人の写真家アビーを演じたグレタ・ガーウィグも個性を放つ才女だ。映画監督、脚本家としても活躍するだけに他にはないオーラを感じさせる ・ そんな出演者の中で一際目立つのは管理人ドロシーを演じたアネット・ベニングだろ。女性としてのドロシー。母親としてのドロシー。人生に疲れ、息子への不安と希望に溢れる複雑な女性を好演。なぜかオスカーを受賞していない大女優と言われているが、この作品の演技も素晴らしい ・ マイク・ミルズ監督の作品はアメリカ映画って感じがしなくて好きなので、ハリウッド大作とかよりミニシアター的な作品が好きだって人にオススメ
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