レビュー
直近で劇場公開された新作をレビュー、今回取り上げるのは『キル・チーム』。実際の惨たらしい事件をベースにした実録サスペンスです。 ------------------------------------------------------------ 監督のダン・クラウスは基になっている「ワイマンド地区」で起きた殺人事件を2013年にドキュメンタリーとして公開していて、その際に本作の主人公のモデルとなったアダム・ウィンフィールド氏とも談話しています。アダム氏は結局3年の禁固刑に処されてしまうんですが、実際にアフガン人に対して銃を撃ったことはないと証言しており、比較的罪状も軽い方でした。 ------------------------------------------------------------ フラタニティを始めとして男だけの集団では「上からの命令は絶対」という、歪んだマスキュリニズムや階級社会の悪所が出てしまいがちで、この事件に関しても「酷い」の一言です。主犯の軍曹を演じるアレクサンダー・スカルスガルドは身長が194センチもあって、それだけで威圧感が凄まじい上、絶対に逆らえない雰囲気を漂わせています。しかもコイツの性格が本当にクズそのもの。 ------------------------------------------------------------ 同調圧力で人殺しを強要させ、自分のしていることが正しいと本気で思ってますし、いざ追い込まれると「家庭の存在」を引き合いに出し、罪悪感を主人公になすりつけようとするんですから軍人の風上にも置けません。長らく戦地にいると心が蝕まれてしまうのかもしれませんが、本件に関しては全く擁護できず、とにかく胸糞が悪くなるだけでしたね。
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