
くらっしゃあ

幼い依頼人
平均 3.9
2021年07月15日に見ました。
2013年に韓国で実際に起こった「漆谷継母児童虐待死亡事件」を基にした、と、この時点でどれだけキツい映画か想像つくってもんだが、私はそうとは知らず、 「10歳の少女が実の弟を殺害したと自白する衝撃的な事件が発生。ひたすら出世だけを望んできた若き弁護士が事件に疑いを持ち、真相を明らかにすべく奔走する。」 というNetflixの紹介文で単純に興味を引かれて観てしまったのだ。 おい!なんか微妙に違うぞNetflix!! 主人公ジョンヨプは、映画が始まった時点ではまだまだ甘ちゃんな弁護士の卵だ。 ジョンヨプのことはとりあえず横に置いて、本作で強烈だったのはやはり鬼継母を演じたユソンだ。 ユソンを初めて認識したのは『鬘』というホラー映画で、ここでは病気の妹を気遣う心優しい姉を演じていて、まあ観てわかるようにベッピンさんだからとても印象に残っていた。そうそう『4人の食卓』にも出ていた。 ところが、次に彼女を観たのは韓国版『黒い家』。あろうことか日本のオリジナル版で大竹しのぶが怪演していたサイコパス女を演じていたのだ。 2011年の『黒く濁る村』ではちょっと特異な役どころだった。 今回、本作で斯様な鬼継母を演じることになったのは、こういう実績が背景にあったのかどうか計り知れないが、その狂演ぶりたるや、虐待を受けている場面の、特に弟役の子役がどう見てもマジで怯えているところからも伺える。 【女優】という観点から見ると、こんなリスクのある役をよく受けた、と同時によく演じ切ったなと感嘆する。 映画そのものは、悲惨な事件を容赦なく描きつつも、ジョンヨプの姉のなんとも言えない人間味にホッとさせられ、映画序盤はけっして悪いヤツではないものの、見るからに甘々だったジョンヨプが、終盤にはなかなか良い顔になっていることに感心させられたりと、ソツのない仕上がりになっている。 ただ、最初に書いたように、この映画の後ろには本当に凄絶な虐待を受けて命を落とした幼い子供がいる。 いたたまれない。 【Netflix】