レビュー
レビュー
star3.0
「渋かわいい大人の青春」 たとえ老境に入ってもカッコよく生きていたいという希望を胸に“背伸び”してる登場人物たちを見ると、いつまでも憧れや夢は持っていたいなと思いますねー。終盤で弥生さん(大楠道代さん)が「悪あがきよ」と言っていたように、それぞれが作家として、女優として、検事として、はたまた女として「このまま終わってたまるか!」ともがく様子がせつないです。若者が「何者かになる」ためにジタバタするように、「何者でもなくなる」ことに抗うためにジタバタする大人の青春とでも言いましょうか。 そういったものを「ハードボイルド」という、日本人にはちょっと背伸びであり、尚且つもはやレトロさを感じるジャンル・美学で味付けしているのが本作の最大の味わいではないでしょうか。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ “夜は別の顔(笑)”な小説家・市川(石橋蓮司さん)ですが、陽があるうちはハードボイルドとはほど遠い普通のおっちゃんなわけで(笑) 理想と現実のギャップを最大級に醸しているのが、朝食のしじみ。しじみって、どうやったって絶対にかっこよく食べられませんもんね(笑) この朝食のシーンはほんとに可笑しいです! ナイスチョイス!!笑 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 日本を代表する超豪華キャストのみなさんがキャッキャされているのも見どころです。豊川悦司さんはマジでエンドロールまで気づきませんでした(笑) また、佐藤浩市さん & 寛一郎さんのガッツリ親子共演をはじめ、共演シーンこそないものの柄本明さん & 佑さん親子、そして故・原田芳雄さんの娘である原田麻由さんといった、往年のスターと二世(三世)の活躍も堪能することができるのもお得! いつかは自分にも訪れる年代へ思いを馳せながら、ベテランたちの渋かわいい感じも堪能できるいぶし銀コメディでした。正直なところ、わたしはハードボイルド的なかっこよさはあまりわかりません(笑) 2020年公開。監督は「傷だらけの天使」シリーズや「半世界」などの阪本順治さん。主演は今作が映画初主演(!)となる石橋蓮司さん。
90